setcps(140/60/4)
d1 $ every 8 (jux (0.25 <~))$ every 4 (# room "<0.8 0.2>")
$ stut' 4 0.065 (|+ speed (choose[2,4,-1.8,-1,2,5]))
$ s "[bd bd*3] sn:3/2 <glitch bd> [hh hh*2]"
d3 $ s "[808bd hh <808sd:1 808bd> hh]*2" # gain"1.2" # pan 0 # shape "0.7"
hush
Contents
stut
stutとは、stutterの略で、ざっくりいうと、Delayの効果です。
stutter(意味:どもる)という名前でDTM界では知られています。
https://www.g200kg.com/jp/docs/dic/stutter.html
d1 $ stut x y z $ sound”bd”といった使い方をします。
xは音を繰り返す回数です。
1だと原音のみなのでstutの効果はありませんが、2だと原音+1回、4だと原音+3回分、再生されます。
DTM風に言うと、ディレイのフィードバック回数です。
yは繰り返す音の音量です。
DTM風に言うと、ディレイ音の音量の減衰率です。
yを1にすると、ディレイ音は全て同じ音量で再生されます。
yを0にすると、ディレイ音は早く減衰していきます。(無音にはならないことに注意)
zは繰り返す時間で、ディレイタイムに相当します。例えば0.25なら1/4サイクル後に1回目のディレイ音が鳴ります。
具体的な動作を見ていきます。
d1 $ stut 4 0.5 0.125 $ sound”bd” とした場合、bdは合計4回再生されます。
原音以外のディレイ音は0.5の減衰率で減衰していきます。
(どうやら、音量が0.5倍, 0.5倍, 0.5倍…になっていくわけではなさそうです。)
また、0.125サイクルごとに、合計4回、bdの音は鳴ります。
stut’
stut’は、stutWithの略称です。
stut と stut’は違いがあります。
stut x y z (x:フィードバック回数 y:減衰率 z:ディレイタイム)とすると、
stut’ x z (function) (x:フィードバック回数 z:ディレイタイム)と記述できます。
※注意:英語では、x,y,zはdepth,feedback,timeと説明されていました。ここでは覚えやすくするために、若干説明を変更しています。
ポイントは、ディレイ音に、function(エフェクトとか)を追加できるところです。
stutWithの由来は、stutと一緒に(with)エフェクトとか追加できるよ、という意味だと推測しました。
例えば以下のように記述します。
d1 $ stut’ 4 0.125 (# speed “2”) $ sound “sn”
こうすると、原音はそのままで、3回のディレイ音は# speed”2″を反映して再生されます。
このとき、#ではなく、|+や|*や|-を使うことで、さらに動きが変わります。
d1 $ stut’ 4 0.125 (|+ speed “2”) $ sound “sn”
stutの破壊的な動作
stut’を使うと、簡単にTidalcycleの醍醐味であるカオスな音が作れます。
例えば以下のように記述します。
d1 $ stut’ 16 0.02 (|+| speed “0.7 -2 5 -1”) $ s “bd sn:3”
こうすると、soundは”bd sn”だけなのに、高速16回ディレイとともにbdやsn:3の音のspeedがどんどん変化していき、予測しにくいサウンドになります。
また、|+|のところを、|*|や|-|に変えるだけでも、一気に音色が変わります。
以下の例は、だいぶカオスになりました。
d1 $ stut’ 16 (0.125/2) (|*| speed “1 -2 1.5 1 0.9 -0.9 -1 -1”) $ s “house:5 house:4”