OBSでライブコーディング画面と背景映像を合成して録画する方法

この記事では、以下動画のように、ライブコーディングの文字を表示させつつ、背景に映像を流した状態でOBSで画面録画する方法を記載しています。OBSのクロマキー合成機能を使用します。

なお、この記事はOBSで画面録画ができる人向けに書いています。OBSでの画面録画方法は別のサイトを参照してください。

環境

Mac OSX 10.13.6

OBS Studio 25.0.8

手順

事前に、背景に使いたい映像と、ライブコーディング用のテキストエディタの画面を左右にならべておく。

下の写真では、左上に映像、右上にテキストエディタ、下にOBSを表示させている。

ソースの+ボタンから、画面キャプチャを2つ作成する。

ソースの「画面キャプチャ」を選択した状態で、プレビュー画面の赤枠の四角を、option(alt)を押しながらドラッグして、背景映像の範囲に調整する。

同様に、「画面キャプチャ 2」を選択した状態で、プレビュー画面の赤枠の四角を、option(alt)を押しながらドラッグして、テキストエディタの範囲に調整する。

この調整によって、「画面キャプチャ」と「画面キャプチャ2」が、プレビュー画面にきれいに重なった状態にする。

注意:ここの範囲調整が難しいので、色々試して慣れてください。画面キャプチャではなくウインドウキャプチャにすればこの範囲調整は省略できそうですが、CPU使用率が高めになるので、私の環境ではうまくいきませんでした。

次に、クロマキー合成を設定する。

ソース欄の「画面キャプチャ2」が「画面キャプチャ」よりも上にくるようにドラッグする。

これは、画面キャプチャ2(=テキストエディタ) の背景色をクロマキー合成して透過させて、透過させたところに映像を表示するために、画面キャプチャ2が手前に表示されるようにするため。

画面キャプチャ2の上で右クリックして「フィルタ」を押す。

+ を押して「クロマキーを選択。

「色キーの種類」をCustom にし、類似性はお好みで調整する。私の場合、7程度がうまくいった。滑らかさ・キーカラー流出低減は1、不透明度は100%にする。

「色を選択」を押し、クロマキー合成する背景色を設定する。

私の場合、Atomのデフォルト背景色をクロマキー合成したかったので、Red:41, Green:44, Blue:51 に設定。背景色がわからない場合は、MacのDigital Color Meterを使うと、画面に表示されている色のRGB値を抽出できるので、その値をRed, Green, Blueに設定する。

これでテキストエディタの文字部分と映像が同時に見えたら完了。

まとめ

OBSを使わなくても、Atomなどのテキストエディタ自体を透過させるといった手法もありそうです。

一方、今回の手法のメリットは、テキストエディタが普通に見える状態でコーディングできることです。VJ映像が重なってコーディングがやりにくくなるわけではないので、実用的です。

今回は配信や画面録画向けに解説しましたが、実際に観客の前でライブコーディングする場合でもこのOBSの手法は使えそうです。

OBSのプレビューの画面上で右クリックし、「ウインドウ プロジェクター(プレビュー)」を選択すると、プレビュー画面が別ウインドウに出てくるので、これを観客に見せる画面(プロジェクター)に出力すれば、クロマキー合成した画面でパフォーマンスができそうです。